第125号「海辺で心も体も健康に! 南房総セラピーの取り組み」神保清司

第125号「海辺で心も体も健康に! 南房総セラピーの取り組み」2017.2.24配信

房総半島の南端に位置する南房総市大房(たいぶさ)岬。
私たちは、12年前からこの地で大房岬自然の家を指定管理で運営しながら自然体験活動の普及に努めてきました。ハイキング、サイクリング、ダイビング、スノーケリング、シーカヤックなど、豊かな里山里海が残された南房総のフィールドは、これらのアウトドアアクティビティーにはうってつけの環境です。何よりも3,700万人が暮らす首都圏から1時間ちょっとで移動できるという恵まれた立地条件なのです。

昨今、このような素晴らしい自然環境に滞在すること自体が、心身の健康増進に素晴らしい効果をもたらすという研究が進んでいます。旅のジャンルで言えばヘルスツーリズムでしょうか。ドイツでは「クアオルト」と呼ばれ、治療、療養、保養のため滞在する保養地を指します。温泉や海水、海風、太陽光に清浄な空気、安全でおいしい食べ物など、これらの要素を活用して専門医や療法士などの指導のもと治療や療養が行われ、なんと医療保険も適用されるそうです。

南房総では、これらの仕組みに精通したアドバイザー指導の下でプログラムの開発や人材の育成、宿泊滞在環境の整備に取り組み始めました。まずは、我々が今まで取り組んできた自然体験活動のノウハウやプログラムをどのように転用できるかを試しています。例えばシンプルにフロートを使って海に浮かびリラックスすることや潮風をいっぱいに浴びながら波打ち際を裸足でウォーキングするだけでもストレス値は下がることがわかりました。反対に、スタンドアップパドルを漕いだり、森をハイキングする適度な付加も必要です。そして、地元の食材を使い、1食600キロカロリーに抑え、満足感がある食事を摂ることで体の内面からも健康になることができます。

これらの取り組みは、観光振興や交流人口の増加策という面を持ちつつも実は、地域住民の健康づくりと行動変容が最も大切と言われています。地域全体が健康的な生き方を実践できなければ説得力もないですし、医療費の削減にはつながらないというわけです。ですから南房総でも地域住民に呼びかけて早朝砂浜ウォーキングが始まっています。

世知辛い世の中
多くの人が都会に住み過大なストレスに晒され、心身ともに疲弊してしまいがちです。食べ物の豊かな田舎に住んでいても、健康的食生活かと言えば…。
キーワードは「行動変容」。そのスイッチは、健康づくりのためのアウトドアアクティビティーと配慮された食事です。

アウトドアの活動をレジャーや青少年教育という切り口だけでなく健康づくりという切り口で見直してみてください。我々には、まだまだ求められる場があるはずです。そして課題は、学びの場の提供と人材の育成です。CNACの仲間たちの活動を多面的にとらえるきっかけになればと思います。

さいごに、適度な食事のご飯の量は80グラムだそうです。
いつもの量を計測してみていください。唖然としますよ!僕だけでしょうか(笑)

CNAC副代表理事/南房総市大房岬自然の家 所長 神保清司

2017年02月15日