第17号 木村尚

第17号「CNACのSNS」2008.2.25配信

 CNACがNPO化して1年になろうとしている。この間に、毎月の運営部会が開催されてきた。自然体験、環境学習、環境保全や再生、あらゆるジャンルの団体の海辺の利活用やその連携、普及啓発や広報、指導者養成、安全推進、テキストやマニュアル、小冊子の作成、それに伴う事業予算の確保など、CNACの進むべき方向や具体的な実施事業について議論がされた。CNACはいったい何をやっているんだとご不満の方々も多いかと思うが、それでも着実に一歩一歩、歩みを進めているのではないかと思う。近い将来、必ず、多くの方の協力でCNACが海辺に対して果たす役割は大きくなっていくことと思う。

 今年2月1日から2日の日程で、全国フォーラムが開催された。九州地区の活動団体、特に唐津の皆さんの努力ですばらしいフォーラムになった。何よりも参加者一人一人が多くの人たちと会話を交わし、共鳴共感できたことで、明日からまたがんばろうという気持ちを持ち帰れたことが大きかったのではないだろうか。
 
 この場を借りてあらためて九州地区の皆さんに感謝の意を表したいと思う。

 前回の全国フォーラムでは、会員団体などが集まり分科会を作り、環境、安全、人材・教育、プログラム、事業化などの諸課題解決に向けた議論がなされてきた。

 もちろん、海辺には課題が多くそれぞれの活動が活性化し、多くの国民に理解を進めていくためには、解決すべき問題が山積している。これを解決していくこともCNACの役割としては重要なことと思う。しかし、今回の全国フォーラムで学んだことは、CNACのように同じ種類の団体が集まっているのではなく、環境、環境教育、自然体験、スポーツ、水産業など、様々な団体が集まろうとしているところは、まずは顔を突き合わせ、お互いに意志を通じ合わせ、お互いを尊重し、共通に活性化していく道筋を探っていくことがいかに重要かということである。

 これまで、何故か海辺では、ジャンルを越えて協働する、あるいは開けた場で意見交換する機会がなかった。勿論、それぞれの団体が理念を掲げ努力を積み重ねていることは否定するものではない。一方で、その枠の中だけで考えることで課題解決を遅らせてきていることもあるのではないだろうか。

 それぞれの団体が胸を開き、協働していくことが改めて必要になってきているように思う。それが自分のためだけでなく、国民のため、あるいは自然環境のためになっていくのではないだろうか。今回の九州での全国フォーラムは、改めてその重要さを感じさせるものだった。

 次年度の全国フォーラムは東京に会場を戻すことが予定されているが決定ではない。再び地方から手が上がり、地方で開催できるようになることも期待したいところである。いずれにせよ、今回の九州で得られた盛り上がりを、皆さんの力で繋げ、さらに大きな渦になっていくことを期待したい。

「第2回全国フォーラムin九州」実行委員長 木村尚

2008年02月25日|キーワード:全国フォーラム