第1号 木村尚

第1号 2006.10.31配信

去る10月13日から15日の日程で、盤州里海の会の皆様のご協力で、海辺の達人養成講座in盤洲」が開催されました。

 少なくなってしまった東京湾の干潟での観察会も増えつつあることから、干潟生物の観察プログラムや、スノーケリングプログラム(漁師さんと協働すると東京湾でもスノーケリングができるのです。)を想定した、CONEリーダーの養成講座です。
 東京湾でもアマモ場の再生活動など、市民(特に子どもたち)が海に入る機会も増えつつあります。そうした背景もあり、スノーケリングプログラムを取り入れ、指導者養成を行うことが目的でした。

 盤州里海の会の協力もあり、何とボートスノーケリングで膝水深のところへ行くという、信じられないようなプログラムでしたが、それだけ盤洲干潟は広いのです。歩いていくと、いつまでたってもスノーケリングができるような水深になりません。

 潮の引いた干潟も面白いのですが、潮の満ちた干潟と併せて見ると本当に面白いので、お勧めです。

 ところでそこで大発見がありました。参加者の見つけた生物が盤洲干潟では初記録だったのです。ゲスト講師で参加してくださった東邦大学の風呂田先生が、大事そうに持ち帰りましたので、いずれ発表されることと思います。発見者で参加者の名前も記載されることと思います。

 う~ん、東京湾はあなどれない。

 先日、面白い本を見つけました。つり人社からだされている「幸田露伴江戸前釣りの世界」という本です。釣り好きで有名だった幸田露伴ですが、江戸前の釣りに関する名作を数多く書いています。幸田露伴の難しい文章を現代語訳し書かれていますが、まるで古典落語を聴いているようなさわやかな気持ちにさせてくれるような本です。

 釣りの話や江戸前の魚の話を通して、東京湾の昔の姿を垣間見ることもできます。興味のある方は、一読されてはいかがでしょうか。

NPO法人海辺つくり研究会 理事/事務局長 木村尚
http://umibeken.blue.coocan.jp/

2006年10月31日