第51号「事故を未然に防ぐ運行規定」青木勇

第51号「事故を未然に防ぐ運行規定」2010.12.24配信

自然を相手にするものは、それなりに危険と隣り合わせである。
不注意で起きる事故に対して法律的な見地から刑事問題、民事の損害、行政上の問題に対処しなければならない。
事故を起こさない為には事故を予見したり、結果の回避を予見したり安全をサービスしたりと色々な努力をします。
しかしながら、万が一事故起こした場合、重大な人身事故の場合は責任の大きさに茫然自失となります。
法律的には、弁護士にいち早く相談をするのがよいのですが、その時の為にも普段から行事(イベント)に対して自分たちの自主基準(運行規定)を作って、しっかりと業務の管理をするのが、事故を防ぐ最適な方法です。

鉄道会社やフェリー会社等は運行規定を持ち、そのマニュアルを守って運行しています。
日本セーフティカヌーイング協会の加盟会社は義務付けされ、毎年協会に新しい運行規定を提出しています。

それでは具体的にどのような手順で作ればいいのか、要点を以下に記します。
紙面の都合上全てを書けませんが、必要な人はご連絡下さい。
マニュアルをお送りいたします。この運行規定が、皆様のお役に立てば幸いです。

運行規定は、大きく分けて
1.催行基準 2.携行装備品 3.安全管理 4.事故発生時の対策からなります。

規定の最初に会社の代表者、住所、連絡先、インストラクターの氏名等の会社組織概要を明示します。

1.催行基準と営業日報をつける
 
① 地理、気象、水面の状態、気象条件等を充分考慮に入れる。
  催行又は中止する基準(例:風速○m、波高○m、○×警報で中止等)を明確にし、明文化する。 また、気象条件は確認手段を明示すること。

②営業日報
  記入者の氏名、日時、実施場所、気象、水面の状態、参加者、インストラクターの氏名等を記載する。

2.携行装備品について(最低携行装備品)

以下の装備を携行し、運行規定に明文化する。
① インストラクターの装備 (ホイッスル、防水を施した携帯電話等)
② 共同装備 (ファーストエイドキット等)
③ 参加者の装備 (ライフジャケット等)

3.安全管理

参加者に対して催行中に予想される危険性、危険箇所をあらかじめ十分な説明を行い、参加者がそれを完全に理解するようコミニュケーションを徹底する。(セーフティートークが重要です)

また運行規定には、以下の内容を具体的に明示しておくことが望ましい。
① 参加者の資格条件を明示すること(ビギナー又は経験者向けか、未成年者は親の同意書必要)
② 書面による参加名簿(1人1枚)を持つこと
③ 事前に参加者に水上スポーツの危険性について説明又は明示すること
④ バックアップ体制など安全が確保できる人数で催行する
⑤ 常にレスキュー器材、救急医療具を携行する
⑥ 健康チェックを書面にて行う
⑦ スタッフは安全研修に参加し(例:人工呼吸、レスキュー講座等)講座内容を明示する

4.事故発生時の対策

事故が発生した場合でも迅速かつ的確な対応が取れるよう、運行規定に以下の項目を盛り込む。 

A.緊急時の対処

①事故発生時の対応マニュアルを明示し、運営に関わる全ての人が理解・対応できるよう訓練されていること。

②緊急連絡網および、外部機関への緊急連絡体制を明示すること

B.加入保険

最低限、傷害保険、損害賠償責任保険に加入し、その内容と会社名を明示すること。スタッフは雇用保険、労災保険に加入する事が望ましい。

  【マニュアル希望の連絡先】

 ※氏名、所属、電話番号、メールアドレスを記載の上、「安全マニュアル希望」と書いて下記アドレスまでメールにてご連絡ください。

日本セーフティカヌーイング協会 青木勇
aoki@i.email.ne.jp

CNAC理事 青木 勇・日本セーフティカヌーイング協会 理事

2010年12月24日|キーワード:安全,カヌー