第76号「団体紹介-JSCA-」西胤正弘

第76号「団体紹介-JSCA-」2013.1.25配信

 JSCA日本セーフティカヌーイング協会のスタートは1988年。おかげさまで、今年で25周年を迎えることができました。協会の活動目的は、我が国の安全なパドルスポーツの普及です。現在、北海道から南西諸島まで27校の公認スクールと約140名の指導者がこの活動にあたりJSCA活動の主役は全国の公認スクールが担っています。

 協会本部の活動は毎年、指導者養成事業を開催し、河川、海洋フィールドで指導できるインストラクターを養成しています。また、インストラクター用の賠償責任保険や顧問弁護士を有し、パドルスポーツの事業活動を行う会員をバックアップしています。

 さて、カヌーは老若男女、全ての人が、心から楽しめる不思議な乗り物です。この小さな舟を自分の力と判断力で操れば、非日常の空間を旅することができます。しかし、このカヌーという小舟、自分の力で漕ぎ続けなければ水の上を漂流するだけです。向かい風では我慢に我慢を重ねて漕ぎ続けるしかありません。横風を受ければ、風上へカヌーが向かい思うように進みません。追い風、追い波では、はじめは力を入れず、すいすい進みますが、風波ともに強まれば、波に翻弄され、すぐ横転です。なん
だか、人の生き様を表しているようです。人生が船を操ることに例えられるのを、身をもって体験できる。これもカヌーの面白さかもしれません。

 現在、カヌーを含めたパドルスポーツは、レクリエーションや競技、また自然体験活動のアクティビティとして、観光地や教育施設等、様々な場所で、誰もが気軽に体験できるようになりました。その普及要因の一つに新しいタイプのカヌーが世界中で使用され始めたことがあげられます。
沈(ひっくり返る)してもカヌーから排水する必要がなく、再上艇できる「シットオントップ」と呼ばれるモデルがそれです。このタイプのカヌーは確かに、誰もが気軽に海や川で遊ぶことを可能にしています。しかし、その手軽さから天候や技量を顧みない安易な出艇が原因で事故も発生しています。
私たちは、この魅力的なアクティビティ カヌーをさらに普及させるためには、安全を常に優先したカリキュラムを有する指導者の育成こそが、喫緊の課題であると考えています。

 CNAC会員の皆様、楽しく安全なカヌースポーツについて、全国のJSCA公認スクールが、皆様のご要望にお答えいたします。ぜひ、お気軽に、私たちJSCA日本セーフティカヌーイング協会へお問い合わせください。お待ちしております。

日本セーフティカヌーイング協会 http://www.jsca.net/
 会長 西胤 正弘

2013年01月25日|キーワード:カヌー