第46号「ネットワークの役割」三好利和

第46号「ネットワークの役割」2010.7.30配信

 CNACは今年で5年目を迎え、私は今年から副代表理事を担当することになりました。よろしくお願いします。

 この10年前後でいろいろなネットワークが出来上がってきました。それはなぜでしょうか?私自身、自分の団体の運営で精一杯の状況です。常勤は奥さんと職員は1名だけで、あとはボランティアリーダーに頼っています。いくつかのネットワークの会議に
出かける時間がどんどん増え、冷たい視線を感じることもあります。それでもネットワークに関わったことによるメリットは数知れないほど実感しています。

 まずは、情報の収集のすごさです。自分の団体にいては手に入らないものがたくさんありました。これはネットワークに加盟しているだけでなく多くの場合、役員として関わっていることもあります。次に、協働できる仲間を見つけることができたことです。日本の各地でこんな人たちがいるのだと、いつも感心させられます。こんな過疎の地で自然学校を立ち上げ継続している人がいる、この若さで代表を務めているなど、驚かされることの連続でした。そして、最大なことは情報を得ることだけでなくネットワークから情報を発信できることでした。CNACでもホームページを作成し、多くの方が閲覧をしています。

 まだまだ業界とはいえませんが、自然体験や体験活動という語彙が社会的に認識されつつあり、自然学校という名前も定着してきました。全国で2000以上の自然学校があるそうです。ひとつの団体が発信する情報はなかなかインパクトが弱く、信頼性も薄いことが多いです。CNACとして発信することにより受け入れられやすい事があります。昨年度は海あそび安全講座の運営マニュアルも作成しました。

 ネットワークが行う事業として多くのことがあげられますが、今、自然体験活動の分野では、その普及に欠かせないこととしての「安全」への対応です。今、各ネットワークが協力をしてSAFETY OUTDOORキャンペーンを展開していることもその表れです。全国1,000団体、100万人の参加を目指し、チラシの配布や安全に対する研修やマニュアル等の作成も行われています。

 CNACの使命は海に学ぶ体験活動もさらに普及することです。これからも多くの方が関わってくれる魅力あるネットワークにしていきたいと考えます。最後に、海の日をはさむ連休に猛暑の日本列島で多くの水の犠牲者がでてしまいました。ご冥福をお祈りするとともに、まずは出来ることから始めていきましょう。子どもからは絶対に目を離さない、無理をしない。よろしくお願いします。

CNAC理事 三好 利和・野外教育事業所 ワンパク大学 代表

2010年07月30日|キーワード:連携