第157号「治に居て乱を忘れず」青木勇

第157号「治に居て乱を忘れず」2019.10.25配信

 

孔子の「治に居て乱を忘れず」という言葉がありますが、昨今ほど、この言葉の重要性を感じる時代はないと思います。

先ずこのコラムを書くにあたって、10月13日の台風19号で亡くなられた方のご冥福をお祈り致します。
又、突然の出来事に命を奪われた無念さを思うと不憫でなりません。

多くの人が家具を農地を駄目にし、家を流され途方に暮れる姿をテレビニュースで見るにつれ、何とか援助をしてあげたいと思うのは私だけでなく、人の心の常でしょう。
連日のように多くの人がボランティア活動に参加して、被災地の方々のお手伝いをしている姿にはいつも感動します。またボランティア活動には行けなくて、募金活動に協力する人も多数いて人間の優しさを感じます。

私事ですが、昨年の6月台風号で和歌山県湯浅町のすはらシーサイドハウスの屋根が飛び、9月の台風19号では大阪本社の屋根が飛びパソコン等の事務関係が全滅し困りましたが、社員全員の力で応急修理をし、火災保険(風災の付帯事項あり)の力を借りて復旧させました。風の力は社屋の大きな屋根をそのまま遠くへ飛ばし、唖然としました。

記憶に残っている最近のものだけでも「阪神淡路大震災」「東北大震災」「熊本地震」「2018年6月・西日本豪雨」「2018年9月・京阪神を襲った台風19号」と枚挙に暇がありません。
想定外、100年に一度とか考えもつかないような災害が襲ってきます。
いま改めて災害の備えを万全にし、自分の命と家族の命、更には社会全体を守る為にも
普段の努力を忘れないようにしなければならないと思います。

治に居て乱を忘れずという
「平和な世にいても、万一のときに備えることを怠らない」という孔子の教えを胸に留め置き、普段の生活の中で万が一に備えて行動して行かなければならないと思います。

 

CNAC理事 青木勇
一般社団法人日本セーフティーカヌーイング協会 理事
https://jsca.net/

2019年10月24日|キーワード:カヌー,災害