第218号「海遊びは最高の〇〇」小原朋尚

第219号「CONEシンポジウム2024参加報告」2024.12.27配信

自然体験の価値が改めて見直されている今、先日開催されたCONE(自然体験活動推進協議会)シンポジウムに参加し、今後の自然体験活動のあり方を考える貴重な機会を得ました。テーマは「自然体験の再価値化《Re-BRANDING》~今の時代における自然体験の意義~」。これは、現代社会における自然体験の意義を改めて見直し、その価値を再認識しようとする試みです。
会場では、CNACの三好代表理事(本シンポジウム副実行委員長)、神保副代表理事、紺野理事、港事務局長に加え、CNAC顧問でCONE会長を務める岡島さん、CONE事務局長の佐藤さんにもお会いすることができました。
本シンポジウムの特筆すべき点は、何といっても自然体験活動に関わる9省庁(文部科学省、環境省、国土交通省河川局・港湾局、農林水産省、こども家庭庁、観光庁、林野庁、水産庁)が一堂に会したことです。各省庁がどのような自然体験を実施しているのか、あるいは求めているのかを直接聞くことができ、大変貴重な機会となりました。また、いつもCNACをご支援いただいている国交省港湾局から中嶋港湾環境政策室長が事前勉強会および当日にご登壇され、三好代表と共にCNACをアピールする機会にもなりました。
本シンポジウムを通して、自然体験活動は地域や人、世代、政策をつなげる重要なツールであることを再認識するとともに、各地でその推進役となるプレイヤーとマネージャーの必要性が高まっていることを痛感しました。同時に、自然体験活動を取り巻く新たなリスクの増大も浮き彫りになりました。
特に新たなリスクとして議論されたのは、労働問題やハラスメント、ジェンダーといった課題です。自然体験活動におけるそれぞれの事例が紹介され、参加者間で活発な意見交換が行われました。
希望も不安もたくさんある自然体験活動業界。しかし会の途中で出た「自然体験事業者は諦めが悪い」というポジティブな発言は身近な顔が何人も浮かぶほど腑に落ちる表現でした。
CNACも大阪府阪南市との海洋教育推進に係る連携協定をはじめとして、活動への期待が高まっていることを実感しています。
海で活動される方々の情熱には目を見張るものがあり、CNACとしてもその活動を力強く支援していきたいと考えています。今後も、事業者も参加者も安全に、そして何より楽しく海で活動できる環境づくりを目指し、活動を続けて参ります。


CNAC理事/(株)自然教育研究センター インタープリター 海上智央
https://www.ces-net.jp/
2024年12月25日|キーワード:連携、体験