第192号「CNACと海の再生」2022.9.30配信
CNAC事務局から「「東京湾再生のための行動計画(第三期)」にCNACの 海あそび安全講座指導者養成セミナーが施策の一つとして盛り込まれるかもしれません。」という連絡がありました。10年前、港湾局の海洋・環境課で、現計画である「東京湾再生のための行動計画(第二期)」の策定に携わ りました(CNACとの本格的お付き合いもその頃からです)。私が関わって いるCNACと東京湾再生が具体的に結びついたようで、大変嬉しく思いました。あらためて「行動計画(第二期)」を読み返しました。東京湾再生の意義が いくつか整理されていますが、その中のひとつをご紹介します。
2)東京湾再生の意義
④人と海とのつながりの回復(癒す)
●自然環境や自然体験は人々の人格形成に大きく寄与することに鑑み、子供のころからの海との触れあいや体験学習を行う機会を創出することにより、海への理解 や関心、憧憬、感謝の心を育て、想像力及び創造力の ある、海から未来を拓く人材を育成する。
●人と海、人と人、人と地域とのつながりを取り戻し、ぬくもりのある社 会を実現させる。
東京湾の再生における自然体験活動の意義が整理されていますが、まさにCNACの理念そのものです。
第二期計画策定を機に、東京湾再生に向け、行政、民間企業、NPOを含む 多様な主体からなる「東京湾再生官民連携フォーラム(以下「フォーラム」)」 も発足しました。先日「フォーラム」の細川事務局長から創立10年の振り返 りをまとめたいとご相談を受け、木村尚さん(CNAC創設メンバーのおひとり でもあります)らと飲みながら当時を振り返りました。私なりの総括は「明確 な道筋が見えない中で、多様なバックグランドを持つ方々がよく集まったな、さらには10年よく続いたな」ということでした。座長をお願いしている來生先生の言葉をお借りすれば「21世紀の日本社会の在り方についての壮大な実 験」まさにその通りです。
考えてみると、CNACの会員の皆様は、海の自然体験活動という、ある意味未踏の世界に体を張って漕ぎ出した方々です。心より敬意を表したいと思います。 海辺の自然体験活動は、子供たちをはじめ多くの人に海の素晴らしさ、生態系 も含めた重要性を感じる原点。このすそ野が広がることが、東京湾をはじめと する海の再生に必ずつながると信じています。CNACの活動なくして海の再生は無いと信じて頑張りましょう!
株式会社日本空港コンサルタンツ 池上正春
2022年09月26日|キーワード:環境、連携