第58号「"海の素晴らしさ"を伝えるインタープリターを育てるフィールドから」2011.7.29配信
初めに、3月11日に発生した東日本大震災に被災された方々に、心からお見舞い申し上げます。
NPO法人PACI 国際海洋自然観察員協会は、2002年発足以来、“海の素晴らしさ”を伝えるインタープリターを育成してきました。インタープリターとしての基礎トレーニング、スキルアップのシステム化を図り、業界とのネットワークを活用した社会基盤の整備を目指して参りました。
そして10周年を迎えた今年、オリジナルの認定資格を取得した会員は4,500名を超え、国内外のフィールドにて現在活き活きと活躍しております。ホエールウォッチングガイド、自然学校の講師、ダイビングインストラクター、そして全国100近い水族館の飼育員、解説員などインタープリターの活躍の場所は多岐にわたります。
当協会では、段階的にレベルアップできる講習制度(国土交通大臣・文部科学大臣・環境大臣認定事業・CONEリーダー制度対応)を設け、個々の個性を活かし、目的に合わせたスキルアップを図る事ができるシステムを構築しました。
また、能登島に海洋研究所を付設し、オリジナルフィールドとして野生のイルカや自然環境の調査研究・保全に取り組むかたわら、自然体験プログラムを広く提供しております。
ここで、インタープリターの活動の紹介をかねて、ご挨拶申し上げます。
『プシュッ!』
…野生のミナミバンドウイルカたちの呼吸音が静かな湾内に響き渡ります。能登島は石川県の能登半島、周りを海に囲まれた自然豊かな島です。
春先、森ではウグイスが求愛の歌声を響かせ、海では、芽吹いた海草の森で新たな生命が次々と誕生します。
夏、海草は枯れ、稚魚たちがどんどん成長して海の中が賑やかになり、タヌキやイタチなどたくさんの動物たちも夏毛に変わり、島全体が活気に溢れます。夜、田んぼにはヘイケホタルが光り、海にはウミホタルの輝きを見る事ができます。
秋、紅葉と稲の金色が風にたなびき、北陸の懐かしい風景が広がります。冬、島全体が何やら落ち着きを取り戻し、静かな雪景色が訪れます。四季折々の自然の中で、イルカとのふれあいを活かしたプログラムで、子供からシニアの皆様まで楽しめるようアレンジしてお待ちしております。
今後は、CNAC会員の皆様方のご活躍を参考にさせていただきながら、より多くの情報交換を行い、ネットワークを築き、ますますの相互発展をもって社会に貢献できる協会を目指します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
NPO法人PACI 国際海洋自然観察員協会
http://www.ecoquest.co.jp/paci/
能登島イルカ・海洋研究所
http://homepage3.nifty.com/notojima-dolphin/index.html
NPO法人PACI国際海洋自然観察員協会
事務局長:八板将明、インタープリター:倉又千枝