第87号 「終の棲海」2013.12.26配信
【故郷の海と私】
(1)私の故郷(ふるさと)の海はマリンスポーツ天国です。
「唐津」は、たくさんの砂浜と長い海岸線を持ち、サーフィン・ヨット・モータークルーザー等の愛海家が周辺各地や各県から集まってきます。
(2)私は、はや30年近く、ウインドサーフィン(ボードセーリング)の虜です。
水面を時速40km/h近くのスピードで滑空(ハイドロプレーニング状態)し、波に乗り、風に飛び、海上で50歳を過ぎた男が、腹の底から「オリャーッ!」と雄叫びをあげるという、稀有で最高のスポーツです。
そのスポーツは、当然のように私の日々の生活の中心に据えてあります。
休日を確保する為なら、平日の深夜に及ぶ残業も苦にはならず、日常に蓄積されたストレスも風前には一塵の如く吹き消され、逆に休日が雨や無風なら子供のように鬱状態に陥る…、まさに自然と心身が一体化した海ライフを楽しんでいます。
(3)高校卒業後、12年間東京暮らしだったのですが、そこでの海ライフはあまり快適なものではありませんでした。
例えば、夏休みの日曜日なんぞに、逗子や材木座に出かけようものなら、夜明けの第三京浜を飛ばして早朝に海には着いても、駐車場をクルクル探し回るだけで午前中が過ぎ、結局は車すら止められず、その日は諦めて帰途につく様相でした。
しかし故郷「唐津」は、5分もあれば充分に海…、風向き次第でゲレンデも遊び放題、何時でも車は浜辺に乗り捨て…、まさしく天国の様なところです。
【唐津里浜づくり推進協議会】
(1)そんな海好きが高じて「唐津里浜づくり推進協議会」の活動に入り、海の為に…、海に関わって生活する全ての人々の為に…と崇高な気持ち(?)でボランティア活動に邁進しています。
(2)当協議会の活動は、海岸清掃等はもちろん、海岸線を分断していた小川に、長さ25m程の小さな橋を架け、途切れていた海浜遊歩道を繋げたり、景色はあっても“音がない海”であるのに気付き、「汽笛」を海岸に設置して、毎日19時の時報がわりに鳴らし、市民の耳時計として定着させました。
(3)また、最近では不法行為がある水上バイク等の取締り協力等にも一役買っています。当協議会で知り合った…というより、酒飲み友達になった海上保安庁職員と会員相互が、顔が見える高信憑性の情報のやり取りができるようになり、海の事故等の軽減にも努めています。
また、建設業者等の企業が海岸清掃等を行った際に、公共工事の入札指名審査の点数稼ぎ等で「ボランティア証明書」を所望される事が多くなりましたが、その管理確認及びその証明書の発行機関としても重宝がられ、その結果として清掃活動への参加企業等も増えてきている状況です。
今後とも公私共に「終の棲海」で頑張っていきますので、読者の皆様の応援、よろしくお願いします。
また機会があれば、唐津へ遊びに来て下さるのを、心よりお待ち申し上げております。
唐津里浜づくり推進協議会 理事長 中江 章
http://blog.canpan.info/satohama/