第59号「団体紹介：NPO法人国際自然大学校」2011.8.29配信

　NPO法人国際自然大学校は、1983年に設立した自然学校です。主に、自然体験活動の企画・運営と、自然体験活動の指導者の育成を行っております。今回のコラムでは、私たちの団体を紹介させていただきます。

■国際自然大学校の理念

　自然や人とのかかわりの中で、人生を前向きに生きている人「アウトフィッター」を育てることが目的です。自然の中で、他者との人間関係を育むこと、自分の人生に挑むこと、この二つを体験する場を作っています。

■活動内容

　■１■自然体験活動の企画・運営

　幼児から大人、また、知的に障がいのある方を対象に、自然体験を通した教育活動を企画・運営しています。

　活動場所は、都内の公園や、山、川、海です。山梨県の日野春校、栃木県の日光霧降校、沖縄県の沖縄校を運営しており、活動・宿泊の拠点としております。

　海の活動としては、子ども向けの伊豆大島や沖縄でのキャンプがあります。シュノーケリング、磯遊び、釣り、登山などを行っています。今年の沖縄キャンプでは、沖縄の子ども達と、首都圏からの参加者とが一緒にキャンプをしたことで、お互いに新しい文化に触れ、刺激になったようです。海などの大自然の中での活動は、心が解放されるためか、子ども達はとても仲良くなります。また、日常ではできないダイナミックな活動ができるので、目を輝かせて遊ぶ子ども達の姿が印象的です。

　■２■体験型研修の提供

　小中学校・高等学校の自然教室や、企業、行政の職員研修などの委託を受け、指導を行っております。

　「実体験から学ぶ」をキーワードに、講義型研修ではなく、グループでの様々な活動（アクティビティ）を通した研修を企画しています。チームワークや信頼感、コミュニケーション能力、問題解決力やチャレンジ精神などを学び、他者理解と自己理解を進めて、個人の成長と人間関係の改善を目指す体験型研修です。

　■３■自然体験活動の指導者の育成

　自然体験活動のプロフェッショナルを育成するプログラムを実施しています。専門職
としての高い知識と技術、豊かな人間性を持つ指導者を育成することにより、自然体験活動の質の向上に資することを目的としています。

■自然学校の使命

　「自然学校」は、自然体験活動を通した教育が主な目的でしたが、ここ10年で社会から求められることが増え、その活動内容にも変化が出始めてきています。

　野外活動で鍛えられたコミュニケーション力や、課題解決力を活かし、地域活性化の支援をしている団体も増えてきています。これは地方で特に増えてきている事例です。

　国際自然大学校のような都市部を拠点にした自然学校も、教育活動の更なる普及はもちろん、社会課題に対しても広い視野で課題を捉え、解決へ貢献していけるようこれからも日々努力をしていきます。

NPO法人国際自然大学校
総務部マネージャー　小野芳明
http://www.nots.gr.jp/