第134号「CNACからもらうもの」鈴木吉春

第134号「CNACからもらうもの」2017.11.24配信

 CNACに初めて参加したのは、2008年佐賀県唐津市での第2回全国フォーラムでした。海をステージに活動する団体が全国にはたくさんあり、それを支援するCNACという組織の存在に心がわくわくしました。そこで、子どもを育てる活動というテーマの中で発表をさせてもらいました。
 2日目のエクスカーションは、唐津城、虹ノ松原、そして、高島に渡り
宝当神社にお参りをしました。もう10年以上前ですが、鮮明に覚えています。

 それ以来、ほとんど毎年全国フォーラムに参加させていただいています。2012年第6回でしたか、東日本大震災が起きて約1年後、「海と共に生きる」というテーマで、「森は海の恋人」という活動をすすめている畠山信さんをメイン講師に迎えてのフォーラムは強く印象に残っています。被災した東北の人たちの芯の強さを感じました。

 2013年第7回と2015年第9回にも活動発表をさせていただきました。特に第9回は、私の強い要望を受けていただき豊橋市での開催でした。「子どもたちに美しい海を引き継ぐために」というテーマでした。次の日のエクスカーションは猛烈な季節風の中クリーンアップ活動をしていただきました。亀の子隊の思いをより深く感じてもらえたのでは、と思っています。

 そして、2016年第10回は千葉県館山でした。沖ノ島の豊かな自然、100Mあるという夕陽桟橋は見事でした。2017年第11回は入院中で参加できませんでしたが、上に挙げた年以外のフォーラムも毎年刺激的なものです。

 フォーラムに参加し、いろいろな人の活動発表を聞き、「なるほど」「そうかぁ」「すごいなぁ」と関心ばかりしています。その中には、取り入れられそうなこともあります。今亀の子隊が実施している「海の環境を学ぶ会」にとっては大きなヒントになります。

 CNACの全国フォーラムを通して多くの人と知り合うことができました。その人たちの海への思い、活動への思いは、言うまでもなく非常に熱いものがあるにもかかわらず、口角泡を飛ばすという雰囲気ではなくみなさん淡々としています。非常に冷静でよく考えて技術者のような計算もしながら進めています。そこがいいですよね。

 今回、表題を『CNACからもらうもの』としました。実に多くのものをもらった気がします。その中で最も大きなものは、ちょっと大げさですが、『立ち向かう勇気』です。みなさんは、NPOを若いときから立ち上げたり、会社経営をしながらそこに甘んじることなく積極的に、また将来を見据えて海の活動をすすめたりしています。

 私の場合、教員という制限の中で続けてきましたが、心の奥では止めるタイミングを待っている自分を感じていました。しかし、CNACのみなさんと知り合う中で、「もっとやれるんじゃないか」という思いです。「もっとやらなきゃ」という思いが強くなったのです。亀の子隊も20年目になります。さらに充実できるように工夫していきたいと思います。


CNAC理事/環境ボランティアサークル亀の子隊 代表 鈴木吉春
http://www.kamenoko.org/

2017年11月14日|キーワード:連携