第148号「CNAC第13回全国フォーラム」2019.1.30配信
今年のCNAC全国フォーラムは「海の多様性を知る~SDGs目標14を考えよう~」をテーマに、2019年1月26日(土)、品川区第一区民集会所で開催されました。
メインテーマである「SDGs」については、神田外語大学の石井雅章准教授から「海の豊かさからSDGs全体をとらえよう」と題して、「持続可能な開発目標SDGs」の基本的な部分から教えて頂きました。CNAC及び構成メンバーが取り組んでいる「海の体験活動」が「目標14:海の豊かさを守ろう」に位置付けられたと、単純に喜んで終わっていないか?17の目標全体を視野にいれ、今一度SDGsが目指す「持続可能な世界」と「海の体験活動」の関係を捉えなおし、「持続可能な世界」の実現に「貢献」すること、海の体験活動のあり方についても不断の「見直し」を行うことも大事であるということを感じました。
さらに、海の多様性という観点から、3つの異なる視点からの活動事例報告がありました。ELNA館山出張所田中真一氏から「ウミガメ保全への取り組み」、学校法人湘南学園小学校木村陽一郎教諭から「児童向け海辺の環境学習の実践~湘南学園小学校の取組から」、国土交通省港湾局クルーズ振興室長日尾田昌弘氏から「クルーズの振興と海の活用」と題して講演を頂いた後、「SDGs」を加えた4つのテーマに分かれて、講師の方も加わりグループディスカッションを行い、議論を深めました。今回は、各グループ6~7人程度の少人数だったこともあって、それぞれ中身の濃い白熱した議論が交わされました。
翌日は、CNAC理事で(株)自然教育研究センターインタープリターの海上智央氏のご尽力により、葛西臨海水族園ツアーを開催したところ20名の参加者がありました。特別に、バックヤードツアーを実施して頂き、マグロの姿を水槽の上から見るとともに、マグロには普段格納されている2枚のヒレがありこの働きによって急旋回ができることなどを学びました。ショーを中心とした水族館とは異なる公営ならではの葛西臨海水族園の実力を実感しました。
残念ながら今年は例年に比べ、参加者の数が少なかったようです。湘南学園の木村先生の講演では、海辺の環境学習については保護者の理解と協力も得られていると伺いました。多くの方々が海の体験活動、環境学習の機会を持ちたいと思っているのに、機会が無いのではないでしょうか?CNAC及び構成員への期待は大きく、全国フォーラムもその一助を担うべく、引き続き企画運営部会等で議論していきたいと思います。
CNAC理事池上正春((株)日本空港コンサルタンツ勤務)