第94号「CNACの来し方行く末」森川雅行

第94号「CNACの来し方行く末」2014.7.28配信

私は、平成17年8月から1年間、国土交通省港湾局環境整備計画室長として、CNAC設立の準備作業を担当しました。当時、河川等での野外活動に関する団体(RAC)はありましたが、港湾、海岸においてはなく、健全な体験活動を育成する上で全国組織が必要不可欠であるという思いで、岡島先生(大妻女子大教授、CNAC顧問)の指導の下、毎月1、2回のペースで検討を進めました。港からいいものを作るという意気込みで、海野前代表理事や海辺つくり研究会の木村さんらと熱気に包まれた議論を交わしたことを覚えています。

日本語の名前「海に学ぶ体験活動協議会」は、すんなり決まりましたが、英語表記が難産でした。河川にならってSAC(Sea Activity Council)という意見もでましたが、英語としての語感が悪いという事で、採用されませんでした。当時の担当の繁本専門官が悩みぬいた結果、 CNAC(Council forNature Activity along the Coast)という少々長いですが、素敵な名前が生まれました。

CNACは、平成18年5月に任意団体として活動を開始し、翌年1月には、最初の全国フォーラムを代々木のオリンピックセンターで開催しました。

1泊2日のプログラム(1日目:全体討議、2日目:分科会)で、全国から100名以上の参加者がありました。そのときは既に担当を離れていましたが、私も参加し関係者の関心の強さと期待の大きさをひしひしと感じました。

国土交通省を5年前に退職して再び理事としてCNACの活動に携わることになりました。会員メリットが見出せないがために、会員の減少に歯止めがかからない状況で、平成23年に東北大震災が発生し、子供を中心とした人々の海離れが加速していました。

CNACでは、そもそもの設立の目的はなにか?現状を打破するためになにをすべきか?について議論を重ねました。

CNACは平成25年から3年間を重点期間として、「皆で汗かく三つの広げよう運動(1.活動を広げよう、2.仲間を広げよう、3.感動を広げよう)を展開しています。これは、予備費を取り崩して事業費を拡充し、CNAC活動を活発化させようとするものです。具体的には、海あそび安全小冊子の印刷・配布、体験活動に加え環境教育活動に対する助成、全国フォーラムの地方での開催、広報活動の充実です。

全国フォーラムは今年1月の横浜
http://www.sactown.jp/happy/smile/cnac/od020010/download/5303 に引き続き来年1月17日(土)に愛知県の豊橋市、翌18日(日)には渥美半島西の浜海岸を中心に環境体験学習会を開催する予定です。海辺の体験活動や環境教育に関心のある皆さん、全国フォーラムを始めCNACの活動に、一緒に活動をしていきませんか。現場でNPO活動に携わっている人とネットワークを広げることにより、必ず得るものがあります。そのために、CNACは皆で汗をかきます。

CNAC理事 森川雅行

2014年07月28日|キーワード:震災