第43号 小峯力

第43号 2010.4.30配信

我が研究室より眺めるキャンパス内は、桜満開から葉桜にかわり、新緑深まるなかを、学生らが意気揚々に交差しています。その一人ひとりの想いは、社会への憧れであってほしいと願いつつ、現実は、世界不況、リーマンショック等、前途明るくない報道ばかりです。しかし、そんな時こそ、CNACの存在が光を放つものと考えています。

私の専門は、LIFESAVINGです。ライフセービングとは、常に最悪な状況を想定し、それに備える(回避する)ことです。つまり、如何に救うかではなく、如何に守るかを徹底的にシュミレートする活動です。したがって、このPDCA(計画―実行―評価―行動)サイクルは、社会へも応用でき、日常の生活(生命活動)にも役立て、安全・安心という生活基盤が構築されるという持続可能な社会活動です。

社会とは、人と人とが支え合う仕組みです。その仕組みの根本は「いたわり、思いやり 慈しみ」という共通言語です。

その共通言語を心の中心に宿らせる活動こそ、CNACの活動だと思っています。

CNACの発信が、水辺だけでなく、社会にとって必要不可欠な誘いであるというメッセージも、これからの課題なのでしょうか。限りある字数にて、当方が参加させて頂く大儀(支柱)を刻みました。

皆さんの活動すべてに「一滴の水、やがて大河を為す」を感じています。

CNAC理事 小峯 力・流通経済大学 大学院スポーツ健康科学研究科 教授

2010年04月30日|キーワード:ライフセービング,教育