第150号「全国ネットワークとしてのCNACのこれから」三好利和

第150号「全国ネットワークとしてのCNACのこれから」2019.3.29配信

 CNACが2007年にNPOとして設立されてから10年以上が経過しました。代表理事を拝命してから3期を迎えますが、社会情勢も諸々変化をする中で、必ずしも団体のミッションを果たせていないことを実感しております。改めて全国ネットワークとしての存在意義を考えてみました。CNAC設立の前、2000年に、様々な自然体験活動を行う団体があつまり、NPO法人自然体験活動推進協議会(通称CONE)が設立され、翌年には川の体験活動を行う団体がさらに集まり、川に学ぶ体験活動協議会(通称RAC)は設立され、全国的なネットワークができ、各地で体験活動が普及されてきました。全国的なネットワークが出来ることにより、加盟を希望する団体が増える状況もあれば、時間の経過とともに加盟団体が維持できないために退会をすることもありました。また、目指す方向性や手法の違いのために離れていく団体もあります。われらのCNACも新しい会員もいれば、退会される会員もあり、結果として、設立時よりも微減の状況です。  これから5年、10年後のCNACを考えた時、まず重要な事はその時まで持続可能な組織であり、社会から必要とされる団体であることだと考えました。持続可能にするためには会費収入だけでは維持はできません。NPOであっても収益事業があることです。この10年の中でCNACは活動におけるリスクマネジメントとして、安全小冊子の作成と印刷、配布が大きな事業でした。この10年間で5万部以上の冊子を配布し、大きな成果をあげてきました。しかし、その経費は助成金の活用であり、収益事業ではありませんでした。  そこで、考えているのが、社会から必要とされる団体となるためには、海洋基本法に基づく海洋教育や地域づくりや地域の活性化に役立つ、または利用できる事業計画を作成することです。そのためには、CNACの独創性を生かし、安全小冊子を利用した安全教育、海辺の達人養成講座による地域の指導者養成、海あそびレシピにまとめられた環境教育の視点で地域の特色を生かしたプログラム開発などを一体化した事業プランをつくり、それを地域で採用してもらうことにより収益をあげることができることを目指そうとしています。  CNACが持続可能な組織になるためには、チャレンジしなくてはいけない事業なのではないかと感じるこの頃です。  4月1日に新元号が発表され、5月からは平成の次の時代が始まります。その時代で活躍できるCNACを目指したいと考えます。

CNAC代表理事/野外教育事業所 ワンパク大学 代表 三好 利和
http://www.wanpakudaigaku.sakura.ne.jp/

2019年3月27日|キーワード:連携