第137号「CNACへの誘い(いざない)」2018.2.23配信
本年1月27日(土)にCNACの全国フォーラムが開催されました。NPOとして活動を始める(NPO登記平成19年3月)前の1月に第1回を代々木のオリンピックセンターで開催して以来12回目になり、干支でいうと一巡しました。
設立前からCNACに対する期待は大きく、当初のフォーラムは、1泊2日での実施や唐津や小樽での地方開催など盛り上がりました。また、CNACの正会員は平成20年3月に最大の44を数えました。その後、CNACの活動が会員の期待とは違ったものとなり、やがて会員数は減少し、全国フォーラムも開催が容易な東京で開催されるようになりました。
平成23年3月東日本大震災が発生し、子ども達を中心に海離れが加速することが懸念され、改めてCNACは自身の活動を見直しました。海辺の体験活動の全国組織にしかできないことをすべきと考え、平成25-27年度には、三つの広げよう運動(活動を広げよう・仲間を広げよう・感動を広げよう)を展開しました。外部資金の獲得や予備費の取り崩しなどで事業を拡大することにしました。従来から実施してきた自然体験活動の安全推進や指導者養成に加え、環境学習にも力を入れ平成29年2月には「ナニコレ?!海あそびレシピ」を製作しました。
また、全国フォーラムは東京を離れ地域の活動との連携をめざし、横浜(H25)、豊橋(H26)、館山(H27) で開催し、いずれも翌日エクスカーションを実施しました。参加が縁で会員になっていただく方もいました。
現在の「実践するCNAC三ヶ年計画」(H28-30)では、これまでに培ってきたノウハウと人材を活用して、CNACとして待つ身でなく、自らが地域に出向いて活動を広げることとしました。平成29年度からは、小学校や高校などに出向いて安全講座を開催しています(計4校、430名参加)
昨年は全国フォーラムを東京で開催し、翌日東京湾クルーズを実施しました。そのクルーズに参加、参加者同士の意見交換が縁で、帆船「みらいへ」を運行する(一社)グローバル人材育成推進機構の小原理事が一般会員に入会されました。
また、今年の全国フォーラムでは、職(プロフェッショナル)として自然体験活動を捉え、これからの自然体験活動を担う人を主な対象として、最前線で活躍する皆様に、起業、就職、その原点となる体験活動の魅力について熱く語ってもらい、三つの活動報告のテーマ別にグループディスカッションを実施しました。若い年代や女性の参加者が例年より多くみられ、アンケートでは「実際に活躍されている人の話は大変参考になった」、「就職活動に役立てていきたい」などの声が寄せられました。
翌日の帆船「みらいへ」による横浜港クルーズを中心として環境学習には、多くの家族連れや障がいのある方の参加があり、例年とは異なる雰囲気でした。
今回のクルーズは、「みらいへ」を所有している(一社)グローバル人材育成機構 小原氏がCNACに昨年入会していただいたことにより実現したものです。
さらに、クルーズの参加者と「みらいへ」の乗員の皆様との交流を通して、CNACへの活動に賛同をいただいた(一社)スピリット・オブ・セイラーズ(主に「みらいへ」の乗員で構成)に正会員になっていただきました。
近年の地道な取り組みが仲間を増やすという好循環が生まれてきています。地域のNPO単体では、得られる情報や活動に限界があります。今年の全国フォーラムに先立って開催された理事会でこんな会話がありました。「漂着ゴミの収集を中心として環境学習を長年取り組んでいるが。体験学習の分野にも活動を広げたいが、シュノーケリングの指導者が不足して困っている」「それなら、うちの学生は資格を持っており、いい学習の機会なので協力させてください」と海の体験活動のマッチングがあっという間に成立しました。この類の話はたくさんあります。
現在、CNACの正会員は29と往時に比べると寂しいですが、活動内容は決して劣っていることはなく、充実していると思っています。皆様、是非CNACの扉を叩いていただき、雰囲気を感じてほしいと思います。
今年のフォーラム、横浜港クルーズの雰囲気は、こちらから感じてください。報告ページ
CNAC理事 森川 雅行 (株)不動テトラ 執行役員副社長
http://www.fudotetra.co.jp/